誉の日記的物語

日記がてら書きたい事を好き勝手に書いています。 小説を書いており面白い小説がかけるようになりたいと、構成などはちゃめちゃですが書いてます。 読んで頂けると嬉しいです。どんな事でも意見貰えると助かります。

籠り物語 シーズンⅡ

パンパンになった足をクールダウンするように緩やかに緩斜面を惰性で流す卓はえらく満足そうな立ち振舞いに見えた。

卓は珍しくフラットバーンをこよなく愛するグラトリライダーの集うコースへと降りてきた。
なんのきっかけもないはずのフラットバーンも、彼らの手にかかればそこに何かがあるかの如く、平気で3D回転をやってのける強者まで居た。

卓は疲れる事はしないタイプでグラトリはてんでダメだった。
だが、自分に無いものを持ったライダー達を尊敬するかのように、物珍しい物を見るように、辺りをキョロキョロとしながらリフト乗り場へと滑って行った。

リフトに乗った後も卓は食い入るようにコースへと目をやり、彼らの動きを熱心に研究していた。
そんな彼らの滑りを他所に、自分はカービングの練習に取り組んだ。

パークを生業としている卓は、自分の滑りはスノーボードではなく、ただのパークライディングなのだと、自分のスノーボードに対してやや悲観的な一面を持っていた。
スキーヤーへの憧れも、滑りの繊細を持つスキーに憧れての事なのだ。